いま世界中から称賛される日本人。礼儀正しく、お行儀がいいといわれます。
その根底には、万物には神が宿り、それらに感謝し敬意を表す、という大昔から日本に存在する精神論があり、それは今日まで脈々と受け継がれています。
・・のはずですが、現代の日本の子どもたちの実情は自己中心的で相手を思いやることができなかったり、一方で極端に傷つきやすかったりするようです。なぜでしょうか・・・
これは核家族化が進み、家庭内で子どもたちに十分なしつけをする人がいない、という現代社会の歪みが影響しているかもしれません。また最近では、子どもに「我慢させない」「傷つかないようにする」ほうが良しとするような風潮まで見受けられます。
このままでは「我慢できない」「傷つくことを極端に恐れる」ようになり、その結果「すぐキレる」「すぐあきらめる」ことになってしまいます。
当教室で私が子どもたちに伝えたいのは、お琴を習得することで自己表現力や忍耐力をつけること、そして礼儀・礼節を伝える時「なぜ礼儀が大事なのか、なぜそうしなければいけないのか」という理由付けをすることでしっかり理解し正しい礼儀作法を身につけてほしい、ということです。
人生が思い通りにならないとき(そんなときのほうが多いのです)それに耐え、乗り越えられる人間になるように導くことは大人の責任と義務だと思います。
お琴を習得することで心を整える術を覚え、礼儀、礼節を重んじる和の精神を身につけるお手伝いができれば幸いです。